こだますることば vol.7 佐藤真琴さん

今回は歴代のヒーロー(※1)の中から、2016年に登壇された佐藤真琴さんに、その後の反響などについてお話を聞きました。
(※1 TEDxHamamatsuでは、歴代のスピーカーに敬意を表し、ヒーローとお呼びしています。)

患者さんのニーズに全力で向き合うパワフルな女性

佐藤真琴さんが全力で取り組んでいるのは、抗がん剤治療により脱毛期を過ごす患者さんへの支援。

高額な人毛ウィッグを、手に取りやすい価格帯で提供する専門美容室を立ち上げ、日々激務をこなしています。
その活動は広く認められ、日経WOMAN「ウーマン・オブ・ザ・イヤー2009 キャリアクリエイト部門」5位、第23回 静岡ニュービジネス大賞 特別賞を受賞。

ものづくりの力で患者さんたちの困りごとを解決し、その人らしく、前を向いて生きていける社会を実現したい、という佐藤さんの活動は多くの人々に勇気を与えてくれました。


笑顔で登壇する佐藤さん

Profile
佐藤真琴:
社会事業家
TEDxHamamatsu 2016
スピーカー紹介:佐藤真琴
佐藤真琴さんのTEDxトーク「ひとを幸せにするものづくりを一緒にやりませんか?


あらためて振り返っていただくと、TEDxHamamatsuにご登壇された経験は自身にとってどのような価値がありましたか?

自分の取り組みの価値を深く考え、再確認したこと。
皆さんに伝えるために、何が本質なのかを問う機会をいただいたこと。

TEDxHamamatsuで行ったプレゼンのアイデアに対して、その後どのような反響がありましたか?

ものづくり系の大学や団体から、ものづくりの人たちに向けたセミナーの依頼が増えました。
ものづくり系の人たちはものを作るプロです。しかし、どうしても顧客の感動体験に出会う機会が少ない。

本当は、ものづくりは人の幸せのためにあり、技術を使って人生を幸せに変えていく力がある。
そのことを伝える機会をいただくことが増えました。

プロジェクターを使って、ウィッグの説明をする佐藤さん

TEDxHamamatsu は、佐藤真琴さんのアイデアを世に広めるきっかけになりましたか? 「Yes」ならば手応えを感じたエピソード 「No」ならばこう改善すれば?というご提案をお願いします。

Yesですー。

前述のふたつが、まず手応えです。
また、私が関わる狭い世界、医療の中でも患者支援に関わるところ、ものづくりではベンチャーの一部、布モノ流通、教育では大学の経営・経済、とても狭いところだけでした。

それが全く違う、業種にバイアスのない一般の人たちに聞いていただける機会をいただいたことです。

TEDxHamamatsu に登壇した時と現在で一番変わったことはなんですか?

本人では、よくわかりません。自分はそのままわが道を粛々と進む感じです。

TEDxHamamatsuで他のスピーカーやパティシパントのみなさんやスタッフとのコミュニケーションはありましたか? その中で印象に残るものがあれば教えてください。

めっちゃありました。今でも一瞬であのときの空気に戻れます。
控室で本番前に緊張感にやられそうになりながら励ましあった仲です。

TEDxHamamatsuのスタッフ2人と一緒に写真をとる佐藤さん

9月22日に開催する TEDxHamamatsu2019 と、そこで登壇されるスピーカーのみなさんに向けて期待を込めた一言をお願いします。

たった数ヶ月の短期決戦です。やりきってください。
スピーチのあとには、チームと共にシェアできる達成感があります。
大人になるとなかなか味わえないものです。一人でやっても、味わえないものです。


佐藤さん、ご協力ありがとうございました!

TEDxHamamatsuで行ったプレゼンが、ものづくりの人たちに向けたセミナーの依頼につながり、佐藤さんのものづくりへの思いを伝える機会になったこと、とても嬉しく感じます。
また、「自分はそのままわが道を粛々と進む」という言葉に、何事でも全力で立ち向かう佐藤さんの生き方を感じることができました。

今後もこのシリーズでは、歴代のスピーカの「その後」をレポートしていきたいと考えています。
どうぞお楽しみに!

(文:TEDxHamamatsu メディアチーム 朝比奈)